EAの運用を考えている場合には、
必ずバックテストを行う必要があります。
もし、ご自身でEAを作っていれば、
必然的にバックテストすると思いますが…
初めてEAを使用する方にとっては、
「ん?バックテストって何?」
と疑問に思う方もいると思うので
今回は、EA初心者の方に向けて
バックテストのやり方を簡単にまとめました。
バックテストの流れ
記事にまとめてみたら意外とステップ数が多く、
目次を見た時点でブラウザバックする方も
いるかもしれませんが…
細かく解説しているだけで、作業自体は単純です。
慣れてしまえば、そこまで難しくないので
初めは大変だと思いますが、頑張っていきましょう。
①バックテスト用のMT4を用意する
バックテストはメモリを圧迫するので
リアル口座のMT4とは分けた方が良いです。
動作が重くなる原因になりますし、
リアルデータとヒストリカルデータの
混合が起こる原因にもなります。
証券口座はMT4を提供していれば
どこでも問題は無いのですが…
GEMFOREXは、お亡くなりになったので
とりあえず、XMTradingが無難です。
基本的には、バックテストだけなら
デモ口座を申請をすればOKですが…
必要であれば、下記から口座開設をしてください。
XMTradingのHPからプラットフォーム(MT4)を
新規にダウンロードすれば、準備OKです。
※この時、既にXMのMT4がPCに入っている場合、
インストールする時にMT4の名前を変更してください。
簡単に、「test」などを末尾に追加するだけで
既存のMT4と別物して認識されます。
②MT4の下準備
MT4を開いたら画面左上の「ファイル」から
「データフォルダを開く(D)」をクリックします。
データフォルダ内の「history」を開き、
削除するサーバー名のフォルダを開きます。
※「XMTrading-Demo」みたいな名前です。
今回、ヒストリカルデータを入れる
通貨ペアのデータを全て削除してください。
次に、MT4に戻り、画面上の「ツール」から
「オプション(O)」を開きます。
オプションウインドウが開いたら「チャート」を選び、
「ヒストリー内の最大バー数」と「チャートの最大バー数」に
適当に「9」を入力されなくなるまで連打してください。
(最大数は、2147483647です。)
MT4から一度ログアウトして、再起動しましょう。
これでMT4の下準備が完了しました。
③ヒストリカルデータをダウンロード
バックテスト用のMT4が準備出来たら
ヒストリカルデータをダウンロードしましょう。
各社が提供しているデータの中でも
無料、且つ、データ飛びが少ないのが
FXDDのヒストリカルデータです。
上記から任意の通貨ペアのファイルを
ダウンロードしてください。
※圧縮データなので、解凍してください。
流行りのGOLD(ゴールド・金)の場合は、
AXIORYが提供してくれています。
④MT4にヒストリカルデータをインポート
それでは、MT4にヒストリカルデータを
インポートしていきましょう。
MT4を開いたら画面上の「ツール」をクリック、
「ヒストリーセンター(H)」を開きます。
左側のツリーから追加したい通貨ペアを選び、
「1分足(M1)」を選択してください。
右下の「インポート」を押したら
インポートウインドウが出てくるので「参照」を押します。
右下のファイル形式をMetaQuotes filesに変更して
ヒストリカルデータ(.hst)を選択します。
※XAU/USDの場合、Excelファイルになります。
自動的にインポートウインドウに戻るので、
「OK」をクリックしてください。
インポートが完了したら、右下の「閉じる」を押して
もう一度、MT4を再起動してください。
⑤1分足を各時間足に変換
現時点では、1分足のデータしか入ってないので
これを各時間足に変換する必要があります。
MT4の画面左上にある「ファイル」を開いて
「オフラインチャート(O)」を選択します。
オフライン・チャートリストウインドウが開いたら
先ほどインポートした通貨ペアの1分足データを選び、
右上の「開く(O)」をクリックしてください。
チャートに1分足のオフラインチャートが表示されます。
MT4の画面上にある「表示」を選択して
「ナビゲーター(N)」をクリックします。
ナビゲーターウインドウが開いたら、
下の方までスクロールしてください。
「スクリプト」内の「PeriodConverter」を
チャートにドラッグ&ドロップします。
(もしくは、ダブルクリックでも可。)
設定画面が開いたら、「全般」タブを選び、
「□自動売買を許可する」に✓を入れてください。
次に、「パラメーター」タブを選んで、
生成したい時間足の数字を入れて「OK」を押します。
(例:5分足なら「5」と入力します。)
他の時間足の場合も同様の手順を踏んで、
時間足の数字を指定してください。
これは、分単位での入力になります。
(例:4時間足=「240」、日足=「1440」)
インポートが完了したらMT4を再起動してください。
⑥ストラテジーテスターでバックテスト
MT4の左上にある「表示」をクリックして、
「ストラテジーテスター(R)」を開いてください。
画面下にテスターウインドウが出ると思います。
左上の「エキスパートアドバイザー」を選択し、
バックテストを取るEAを選んでください。
通貨ペア: バックテストを取る通貨を選択。
※横のプルダウンから時間足を選択します。
M1~Dailyまでを自由に選択出来ます。
モデル: 基本的には、全ティックを選択。
※横のプルダウンは、固定スプレッドを選択します。
これは、数字を直接入力しても大丈夫です。
基本は、Points表記になっていると思うので
1.5Pipsであれば、15と入力してください。
「期間を指定□」に✓を入れて、
任意の開始日と終了時を指定します。
右上の「エキスパート設定」を開く事で、
EAのパラメーターを変更可能です。
「テスト設定」タブでは、初期証拠金と通貨を選択出来ます。
※日本円にするには、「JPY」と入力してください。
全ての設定が一通り完了したら、
右下にある「スタート」を押しましょう。
これでバックテストが開始されます。
「ビジュアルモード」について
チャートの動き、ローソク足の動きに対して、
どのような挙動になっているのか確認したい場合は、
「ビジュアルモード□」に✓を入れてください。
右にあるバーでチャートの進行速度を調整可能です。
また、停止ボタン「||」と再生ボタン「≫」もあります。
⑦バックテストデータの確認
バックテストが終わったら、
「ビィッチューン」みたいな音がします。
※この音を言語化するの難しいです…
画面下のグラフで資金推移等を確認出来て、
レポートには、結果がまとめられています。
レポートの画面で右クリックして
「レポートの保存(S)」を選べば、
バックテストの結果を保存出来ます。
まとめ
今回は、バックテストの方法を紹介しました。
いかがだったでしょうか?
もし、EAでの運用を考えている場合、
可能な限りバックテストを行う様にしましょう。
バックテストの結果が全てではないですが、
少なくとも過去の成績は参考材料になります。
例えば、短期間のバックテストしか提供しない
怪しいEA提供業者などもいますが…
バックテストを公開しないのは、あり得ないです。
中には、バックテストを誤魔化して
実際よりも良い結果に見せる方法もあります。
バックテストを盲信しすぎた結果、
逆に騙されてしまうパターンもあるので
この辺りも注意が必要です(汗)
可能であれば、ご自身でバックテストを行い
提供されたバックテストとの乖離を調べたり、
フォワードテストとの差異を確認しましょう。
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